Q: Amazon SimpleDB とは何ですか?
Amazon SimpleDB は可用性、スケーラビリティ、柔軟性の高い、非リレーショナル型データストアで、データベース管理の負荷を軽減します。クラウド内で、データのインデックス化およびクエリといった基本的なデータベース機能を提供します。
Q: Amazon SimpleDB で何ができますか?
Amazon SimpleDB は、複数のデータセットを作成・格納し、データのクエリを簡単に行い、結果を返すための、簡単なウェブサービスインターフェイスを提供しています。サービスは、インフラストラクチャのプロビジョニング、ハードウェアとソフトウェアのメンテナンス、データ項目のレプリケーションとインデックス化、パフォーマンス調整を管理します。これにより、お客様はアプリケーションの開発に焦点を当てることができ、実際にデータを格納し、リクエストを発行して消費したリソースのみにお支払いいただくだけとなります。Amazon SimpleDB により、複数のドメインにわたってワークロードを分割することで、拡張性を得ることができます。ワークロードがストレージを超過し、単一のドメインで提供されるスループットが要求される場合は、追加ドメインを作成し、データとリクエストをそれらの間で分散することで、より高いスループットを得ることができます。お客様のデータとリクエストを複数のドメイン(つまりマシンリソース)全体に分散させることにより、リクエストとクエリを実行するための、計算リソースのより広大な「表面エリア」から恩恵を受けることができます。例えば、データを10ドメイン全体に分散し、平行して10のクエリを実行する場合、データすべてを含む単一ドメインで10のクエリを順番に連続して実行するよりも、ずっと高いスループットを得ることができます。
Amazon SimpleDB の柔軟性により、オンザフライでデータモデルを変更し、厳格なスキーマを破壊することなく、属性の追加や削除を行うことができます。結果として、費用のかかるリファクタリングや面倒なスキーマの更新なく、お客様のアプリケーションやビジネスに、変更をすばやく反映させることができます。整合性がある、または結果的に整合性がある読み込みリクエストの間で選択して、お客様のアプリケーション、またはお客様のアプリケーション内の別々の要素の需要に対し、読み込みパフォーマンス(レイテンシーとスループット)と整合性の要件を満たすための柔軟性を得ることができます。
Amazon SimpleDB では、サービスがお客様に要求しないことも同様に重要です。Amazon SimpleDB によって自動的に、インフラストラクチャのプロビジョニング、ハードウェアとソフトウェアのメンテナンス、データ項目のレプリケーションとインデックス化、パフォーマンス調整の管理が行われます。
Q: Amazon SimpleDB の技術的メリットは何ですか?
Amazon SimpleDB の重要な技術的恩恵は、地理的に冗長性のあるレプリカが自動で作成されることです。データ項目を格納するたびに、お客様が選択するリージョン内の異なるデータセンター内に、複数のレプリカが作成されます。これにより、データセンターの機能停止という稀な事態が発生した場合でも、高可用性とデータの堅牢性の維持が可能になります。Amazon SimpleDB はまた、効率的にクエリを行えるようデータを自動的にインデックス化し、ストレージとアクセスのためにシンプルな API を提供しています。最終的に、開発者の方々は、Amazon の実績あるコンピューティング環境の安全性と信頼性を獲得することになります。
Q: 開発者が以前できなかったことで、現在できるようになったことは何ですか?
従来、Amazon SimpleDB の可用性と堅牢性といった特徴は、かなり大きな初期費用を必要とし、一般的に必要とされているよりも大きな複雑度をもたらし、しばしば保守と管理のために DBA を必要とする、クラスタ化されたリレーショナル データベースで達成されていました。Amazon SimpleDB の非リレーショナル特性により、(追加ドメインを作成することによる)低管理の拡張とオンザフライ方式のデータモデル変更が可能となっています。
Q: Amazon DynamoDB と Amazon SimpleDB の違いは何ですか? どちらを使用するべきですか?
どちらのサービスも非リレーショナルデータベースで、データベース管理作業が不要です。Amazon DynamoDB は、シームレスな拡張性と迅速で予測可能なパフォーマンスを提供することに焦点を当てています。遅延の少ない応答時間を実現するために SSD(Solid State Disk)で実行され、1 つのテーブルのリクエスト容量と保存容量に制限はありません。これは、拡張の要件に合わせて、ご利用のデータと負荷が十分な数のサーバーに分散されるよう Amazon DynamoDB によって自動的にパーティション化されるからです。一方、Amazon SimpleDB のドメインにはストレージに厳格な制限があり、10 GB までしか保存できません。また、リクエスト容量も制限されています(通常は 25 書き込み/秒)。追加拡張の必要が出てきた場合、追加の SimpleDB テーブルでのデータのパーティション、または再パーティションの管理はお客様が行います。
最適なソリューションを選ぶための追加のガイダンスについては、「AWS でデータベースを実行」をご覧ください。
Q: どのようなときに Amazon SimpleDB、Amazon RDS、または Amazon EC2 Relational Database AMI を使用しますか?
AWS は、開発者向けにいくつかのデータベースの選択肢を提供しています。Amazon SimpleDB は、インデックスとクエリの機能がシンプルです。Amazon RDS を利用すると、フル機能のリレーショナルデータベースを、管理作業の負担なしで運用することができます。さらに、Amazon EC2 上で利用可能なさまざまなリレーショナルデータベース AMI の 1 つと Amazon EBS を使用すると、お客様自身のリレーショナルデータベースをクラウド内で運用することができます。これらの選択肢の間には大きな違いがあるため、実際のユースケースに応じて最適なものを選ぶときは、この違いを考慮する必要があります。
最適なソリューションを選ぶための追加のガイダンスについては、「AWS でデータベースを実行」をご覧ください。
Q: Amazon S3 と Amazon SimpleDB をいつ使用しますか?
Amazon S3 は未加工データを格納します。Amazon SimpleDB は、お客様のデータをインプットとして取得し、すべての属性をインデックス化することによって、そのデータをすばやくクエリすることができるようにします。さらに、Amazon S3 と Amazon SimpleDB は異なるタイプの物理的ストレージを使用しています。Amazon S3 は、大きなオブジェクトを安価に格納するよう最適化された密度の高いストレージ ドライブを使用しています。Amazon SimpleDB は、少量のデータを保管し、データ アクセス速度に対して最適化された、より密度の低いドライブを使用しています。
AWS サービスに対するコストを最適化するため、大きなオブジェクトまたはファイルは Amazon S3 に格納する必要があります。一方、より小さなデータ エレメントまたはファイル ポインター(たぶん Amazon S3 オブジェクトへのポインター) は Amazon SimpleDB にベストな状態で格納できます。AWS 環境でのサービスと無料データ転送の緊密な統合のため、開発者は両方のサービスを彼らのアプリケーションに統合することにより、Amazon SimpleDB の速度およびクエリ能力、さらには Amazon S3 での低コストのデータ格納を簡単に利用することができます。Amazon S3 と連動させて Amazon SimpleDB を使用するメリットの詳細については、このリンクをクリックしてください。
Q: Amazon SimpleDB はどのように開始できますか?
アマゾン ウェブ サービスのアカウントを既にお持ちの場合は、サインインして Amazon SimpleDB をすぐに使い始めることができます。アカウントをお持ちでない場合は、このページにある [AWS アカウントを作成する] ボタンをクリックしてください。次に Amazon SimpleDB 開発者ガイドを確認します。その後、AWS SDK を使用してドメインを作成して、データの保存およびクエリを開始できます。
Q: どのようなデータを保存できますか?
Amazon SimpleDB に任意の UTF-8 ストリング データを格納できます。詳細については、アマゾン ウェブ サービスカスタマーアグリーメントをご覧ください。
Q: ドメインとは何ですか? Amazon SimpleDB データモデルとは何ですか?
Amazon SimpleDB データモデルは、ドメイン、項目、属性および値から構成されています。ドメインは、属性-値ペアで記述した項目の集まりです。
これらの項目は従来のスプレッドシート表での概念に似ているとお考ください。例えば、以下の表に示すカスタマー管理データベースの詳細を見て、Amazon SimpleDB でどのように表されるかをお考えださい。表全体は、「カスタマー」というドメインです。各カスタマーは、表内の行か、ドメイン内の項目です。連絡先情報は、カラム ヘッダー(属性)により記述されます。値は各セルにあります。
カスタマー ID | 名 | 姓 | 番地 | 市 | 州/地域 | 郵便番号 | 電話 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
123 | Bob | Smith | 123 Main St | Springfield | MO | 65801 | 222-333-4444 |
456 | James | Johnson | 456 Front St | Seattle | WA | 98104 | 333-444-5555 |
Q: どれほどの量のデータを保存できますか?
Amazon SimpleDB では現在、個別のドメインを最大各 10 GB まで拡大することができます。データセットが 10 GB よりも大きい場合、Amazon SimpleDB のスケールアウト アーキテクチャを利用し、データを複数のドメインに分散するようにしてください。Amazon SimpleDB は並列性を念頭において設計されているため、データをより多くのドメインに分散させることにより、書き込みと読み込みのスループット能力を強化することにもなります。最初に最大250のドメインが配給されますが、さらにドメインを必要とする場合は、このフォームにご記入ください。
Q: データはどこに保存されますか?
Amazon SimpleDB は、お客様が指定された地理学的リージョンの複数のデータセンターに冗長性をもって格納されます。Amazon SimpleDB でドメインを作成すると、待ち時間を最適化し、コストを最小化し、または規制要件に対処するために最適な、お客様のドメイン用のリージョンを指定することができます。Amazon SimpleDB をご利用いただけるリージョンは、現時点では米国東部(バージニア北部)、米国西部(オレゴン)、米国西部(北カリフォルニア)、EU(アイルランド)、アジアパシフィック(シンガポール)、アジアパシフィック(東京)、アジアパシフィック(シドニー)、および南米(サンパウロ)となっています。
Q: データを格納するリージョンはどのようにして決定すればよいですか?
特定のアプリケーションに合わせて考慮すべきいくつかの要素があります。以下の条件を満たすリージョンにデータを格納することもできます。
- データ アクセス遅延を減らすため、お客様のカスタマー、データセンター、または他の AWS リソースに近い(例: EC2インスタンス)。
- 地理的冗長性および災害復旧の目的のため、他の運用リージョンから離れている。
- 特定の法的および規制要件を満たすことができる。
- サーバーの動作時間とストレージコストを削減できる。より低額なリージョンを選択してコストを抑えることができます。Amazon SimpleDB 詳細ページの価格セクションをご覧ください。
Q: Amazon は、Amazon SimpleDB に保管されているデータに関して何を行うのですか?
Amazon は、お客様のデータを保管し、データに関連する利用の追跡を行いますが、これは請求処理を行うためです。法律により要求された場合を除き、Amazon はいかなる目的でもお客様のデータにアクセスしません。詳細については、アマゾン ウェブ サービスカスタマーアグリーメントをご覧ください。
Q: Amazon は、Amazon SimpleDB 内に独自のデータを格納しますか?
はい。Amazon 内部の開発者は、広範なプロジェクト用に Amazon SimpleDB を使用します。これらのプロジェクトは、信頼すべきデータおよびクエリ ストアとして Amazon SimpleDB を使用し、ビジネス クリティカルな運用のため、それに頼っています。
Q: 読み込み整合性とは何ですか? なぜ気にかける必要があるのですか?
Amazon SimpleDB は、各ドメインについて、地理的に分散された場所で複数のレプリカを格納することによって、高い可用性と堅牢性を可能にします。(PutAttributes、BatchPutAttributes、DeleteAttributes、CreateDomain または DeleteDomain を用いた)書き込みの成功とは、各ドメインの全コピーが、永続的に存続することを意味します。読み込みの整合性とは、書き込みの成功またはデータ項目の書き込み更新が、(Select または GetAttributes を用いた)その同一項目に対するその後の読み込みオペレーションにおいて反映される、方法とタイミングを表わします。Amazon SimpleDB は、お客様のアプリケーション内の各読み込みリクエストのために、お客様が希望する整合性特性を指定できるようにするロジックを公開しています。
Q: Amazon SimpleDB が提供する読み込み整合性オプションとはどのようなものですか? オプション間のトレードオフとは何ですか?
Amazon SimpleDB は、2 つの読み込み整合性オプションをサポートしています。結果的に整合性のある読み込みと、整合性のある読み込みです。
結果的に整合性のある読み込み(デフォルト)「結果的に整合性のある読み込み」オプションは、(短いレイテンシーと高いスループットという点において)お客様の読み込みパフォーマンスを最大化します。ただし、(Select または GetAttributes を用いた)結果的な整合性のある読み込みは、(PutAttributes、BatchPutAttributes、DeleteAttributes を用いて)最近完了した書き込みの結果を反映しない可能性があります。データの全コピー間での整合化は通常 1 秒以内に行われます。このように短時間で読み込みを繰り返すことによって、更新されたデータが返されます。
整合性のある読み込み。整合性のある読み込み – 結果的な整合性に加えて、Amazon SimpleDB は、お客様のアプリケーションまたはそのアプリケーションの要素が必要とする場合に整合性のある読み込みをリクエストするための、柔軟性とコントロールを提供しています。(ConsistentRead=true の状態で Select または GetAttributes を用いた)整合性のある読み込みは、読み込み前に無事に応答を受け取った全書き込みを反映する結果を返します。
デフォルトでは、GetAttributes および Select が、結果的な整合性のある読み込みを実行するようになっています。整合性のある読み込みにはより長い待ち時間と小さな読み込みスループットが生じる可能性があるため、読み込み前に無事に応答を受け取った全書き込みの読み込みを読み込みオペレーションが絶対に必要とするよう、アプリケーションシナリオが要求する場合に限って使用することが最善です。その他のすべてのシナリオの場合、デフォルトの[結果的に整合性のある]読み込みが、最良のパフォーマンスを産生します。Amazon SimpleDB での整合性オプションについての詳細は、当社の開発者ガイドをご参照ください。
Q: 各読み込み整合性モデルと最もよくマッチするのは、どのようなタイプのユースケースやアプリケーションですか?
先に触れた通り、パフォーマンスと整合性という点において、様々なタイプのアプリケーションやユースケースが異なる要件を有する場合があるため、お客様の読み込み整合性要件を指定する際に、Amazon SimpleDB が提供する柔軟性が重要となります。また、Amazon SimpleDB を使用すれば、各個別の読み込みリクエストに対して整合性設定を指定できるので、様々な整合性設定に従う、性質の異なる要素が同一アプリケーション内にある可能性があることをご承知おきください。各読み込み整合性オプションが最も適切となる各事例について、ここにいくつかのガイダンスがあります。
結果的に整合性のある読み込み:
強い整合性よりも、読み込みパフォーマンス(待ち時間やスループット)を重視するアプリケーション(またはアプリケーションの一部)は、「結果的に整合性のある読み込み」に適しています。書き込みに対する高い読み込み比率を有するデータの場合にも、この説明が該当する場合が多々あります。例えば、ソーシャルネットワーク内の、友人/フォロワーリスト、写真タグ、個人の詳細です。一般的に、(回答を提供する)性能が、最も最新の回答を提供する性能よりも重要な場合のユースケース。例として、広告ネットワークが考えられます。この場合、在庫から可能な限りすばやくユーザーに広告を提示することが、(過去数秒以内に更新されたロジックに基づいて)広告を提示することよりも重要です。結果的に整合性のある読み込みがお客様のアプリケーションにとって適切であるかどうかのもう1つのガイドラインは、ユーザー認知型の整合性概念を取り扱うことができるかどうかです。プログラム的なアクセスよりも、直接的なユーザーインタラクションが存在するアプリケーションを想像してみてください。例えば、新たにブログ記事を投稿し、更新ボタンをクリックするユーザー、またはブログにコメントを投稿する別のユーザーを想像してみてください。この待ち時間が、当社がユーザー認知型整合性と呼ぶものです。エンドユーザーの閲覧のためにデータが時間的整合性を保っている限り、アプリケーションは結果的整合性を利用することができます。これらのシナリオでは、1回の書き込みがデータの全コピーに届くのに要する時間量は、お客様が新しいデータを閲覧できるようになる前の予測タイムラグよりも小さくなります。前にも触れた通り、Amazon SimpleDB は通常1秒以内に、整合性を整えます。お客様のアプリケーションのエンドユーザーが、更新が1秒以内に反映されるかどうかに気づかない、または気にかけない場合は、結果的整合性が、一般的読み込み性能の恩恵を受けるという点で理に適っています。
項目が更新される際、結果的に整合性のある読み込みは現在の値、または古い値を返す場合があります。アイテムが挿入される際、結果的に整合性のある読み込みはアイテムを返さない場合があります。
整合性のある読み込み:
お客様のアプリケーションによっては、多くの同時書き込み更新の中から最も最近に更新されたバージョンを閲覧するために、データ項目を読み込むユーザーが必要となる可能性があります。例えば、最近の書き込みオペレーションが、GetAttributes 呼び出しまたは Select クエリの結果に反映されないというリスクを容認できない統計アプリケーションまたはレポート用アプリケーションを稼動させていることがあります。そのような場合、パラメータ ConsistentRead = True と設定することによって整合性のある結果が提供されます。
SimpleDB 内でメモリ内にある状態のアプリケーションの格納。アプリケーション状態の値の変化に応じて、アプリケーションは SimpleDB を更新することができます。アプリケーションが停止し再起動を必要とする場合、そのアプリケーションは SimpleDB に対する整合性のある GetAttributes または Select 呼び出しを行なって、最も最近に更新されたアプリケーション状態を取得します。
Amazon SimpleDB における整合性についてさらに詳しく学ぶには、Amazon SimpleDB 開発者ガイドまたは整合性拡張白書をご参照ください。
Q: Amazon SimpleDB ではトランザクションをサポートしていますか?
Amazon SimpleDB は、関係データベースではありません。ユニークな機能やパフォーマンス特性を提供するため、複雑なトランザクションや関連性(結合など)は割愛しています。ただし、Amazon SimpleDB は、以下のようなトランザクション上のセマンティックを提供しています。
Conditional Puts/Deletes–属性の既存の値が指定された値と一致する場合に、1つ以上の項目属性の値を挿入、置換、削除することができます。値が一致しない、または存在しない場合、更新は拒否されます。Conditional Puts/Deletes は、異なるソースが同一のアイテムに同時に書き込みを行なう場合に、更新の喪失を防ぐために有効です。
Conditional puts および deletes は、オプションの条件に予想値を設定することによって、PutAttributes および DeleteAttributes API 経由で開示されます。例えば、アプリケーションがイベント用の席の予約またはチケットの販売を行っていた場合、指定された座席がまだ販売中の場合のみ購入を許可したい(書き込み更新など)かもしれません(オプションの条件)。これらのセマンティックは、カウンター、すでに存在しない場合のみ項目を挿入する、また楽観的並行性コントロール(OCC)などの機能を実装するために使用することもできます。バージョン番号(またはタイムスタンプ)属性を項目の一部として管理し、このバージョン番号の値に基づいて conditional put/delete を実行することによって、アプリケーションが OCC を実装することができます。
Amazon SimpleDB でのトランザクション上のセマンティックの詳細については、Amazon SimpleDB 開発者ガイドをご覧ください。
Q: Amazon SimpleDB のコストはどのくらいですか?
無料かつリスクなしで、SimpleDB を始めることができます。無料範囲プログラムに基づき、最初の25マシン時間と、お客様が毎月消費する 1 GB のストレージには課金されません。Amazon SimpleDB により、開発者は消費した分のみを支払い、最低料金はありません。
完全な Amazon SimpleDB 料金設定については、ここをクリックしてください。
Q: 価格設定例を教えてください。
以下の例は、上記の無料利用レベルを超えた利用への課金を示しています。前述のように、毎月の無料範囲に満たない利用は課金されません。
マシンの利用:
Amazon SimpleDB は、各リクエストのマシン利用を測定し、特定のリクエスト(QUERY、GET、PUT など)を完了するために使用したマシン容量、つまりほぼ1台の 2007 1.7 GHz Xeon プロセッサーの時間当たり容量に正規化されたマシン容量に基づき課金します。 マシン利用は、各リクエストごとに処理されたデータ(属性数、属性の長さ)により判定されます。256個の属性を取り出す GET 演算は、1つの属性しか取り出さない1回の GET よりも多くのリソースを使用します。100,000個の属性を調べる複数述語の QUERY は、250個を調べる単一述語クエリよりもコストがかかります。
各リクエストに対する応答メッセージで、Amazon SimpleDB は「ボックス利用率」というフィールドを返します。「ボックス利用率」は、各リクエストが消費したマシン リソースの尺度です。これには、帯域またはストレージは含まれていません。「ボックス利用率」は、特定のリクエストを完了するために使用される機械工数の一部として報告されます。米国東部(バージニア北部)リージョンおよび米国西部(オレゴン)リージョンの場合、個別リクエストのコストは「ボックス利用率」(時間数で表示)x 0.14 USD/Amazon SimpleDB マシン時間です。お客様のすべてのリクエストのコストは、「ボックス利用率」の合計(時間数で表示)* 0.14 USDです。
例えば、1ヵ月のコースを超過してリクエストの「ボックス利用率」の合計が1台の 1.7 GHz Xeon プロセッサーを9時間使用したのに等しい場合、以下のように課金されます。
9時間 * 0.14 USD/Amazon SimpleDB マシン時間 = 1.26 USD
お客様のクエリドメインが欧州(アイルランド)リージョン、アジアパシフィック(シンガポール)リージョン、アジアパシフィック(シドニー)リージョン、または米国西部(北カリフォルニア)リージョンにある場合、SimpleDB マシン時間は、マシン時間当たり 0.154 USD で料金設定されます。お客様のクエリドメインがアジアパシフィック(東京)リージョンにある場合は、Amazon SimpleDB マシン時間は、マシン時間当たり 0.162 USD で料金設定されます。お客様のクエリドメインが南米(サンパウロ)リージョンにある場合は、Amazon SimpleDB マシン時間は、マシン時間当たり0.19 USDで料金設定されます。すべてのコスト計算は関連リージョンに応じて調整される必要があります。
データ移行例:
米国東部(バージニア北部)リージョンにおいて、3月中の各日、Amazon SimpleDB から 500 MB のデータを移行します。
その月のデータ送信合計 = 500 MB x(1 GB/1,024 MB)x 31日 = 15.14 GB
課金合計 = 15.14 GB x(0.12 USD/GB)= 1.82 USD
ストレージ
構築済みデータ ストレージのサイズを予測するベストな方法は以下の通りです:
すべての項目 ID の生バイトサイズ(GB)+ 項目ごとに 45 バイト + すべての属性名の生バイトサイズ(GB)+ 属性名ごとに 45 バイト + すべての属性-値ペアの生バイトサイズ(GB)+ 属性-値ペアごとに 45 バイト。
米国東部(バージニア北部)リージョンまたは米国西部(オレゴン)リージョンにおける推定月間ストレージコストを計算するには、使用サイズを GB にして 0.25 USD を掛けます。欧州(アイルランド)リージョン、アジアパシフィック(シンガポール)リージョン、アジアパシフィック(シドニー)リージョン、または米国西部(北カリフォルニア)リージョンの場合は、使用サイズを GB にして 0.275 USD を掛けます。アジアパシフィック(東京)リージョンの場合は、使用サイズを GB にして 0.29 USD を掛けます。南米(サンパウロ)リージョンの場合は、使用サイズを GB にして 0.34 USD を掛けます。
Q: Amazon SimpleDB のリージョンによって価格が異なるのはなぜですか?
AWS 側のコストが低ければ、料金は安くなります。例えば、当社のコストは 米国西部リージョンよりも 米国東部リージョンの方が低いです。同様に、当社の帯域コストは、米国西部リージョンよりもアジアパシフィック(シンガポール)リージョンのほうが高いです。
Q: Amazon SimpleDB を利用すると、どのように課金され、請求されますか?
サービスの利用を開始するためのセットアップ料金や契約はありません。月末以後に、その月の利用に対してクレジットカードに自動的に課金されます。Amazon Web Services アカウントにログインし、「お客様のウェブ サービス アカウント」にある「アカウント アクティビティ」をクリックすることにより、AWS ウェブサイトでいつでも現在の請求期間の料金を表示することができます。
Q: Amazon SimpleDB データはどのように編成されますか?
お客様は構築済みデータをドメインに組み込み、特定のドメインに格納されているすべてのデータに対してクエリを実行することができます。ドメインは項目で構成されており、項目は属性-値のペアにより記述されています。これらのエレメントについて理解するには、スプレッドシート表に格納されているデータのメタファーを想像してください。Amazon SimpleDB ドメインはワークシートのようなものであり、項目はデータの行のようなものであり、属性はカラム ヘッダーのようなものであり、値は各セルに入力したデータのようなものです。
しかしスプレッドシートとは異なり、Amazon SimpleDB は各「セル」に複数の値を関連付けることを許可しています(例: 項目「123」に対して、属性「色」が「ブルー」と「レッド」の両方の値を持つことができます)。さらに Amazon SimpleDB では、各項目は関連項目の一意のセットを持つことができます(例: 項目「123」は属性 「説明」および「色」を持つことができ、一方項目「789」は属性 「説明」、「色」、「材料」を持つことができます)。Amazon SimpleDB は、自動的にデータのインデクシングを行うので、必要な情報を素早く簡単に見つけることができます。スキーマを事前定義することも、新しいデータを追加した場合にスキーマを変更することも不要です。
Q: Amazon SimpleDB とどのようにやり取りを行うのですか?
Amazon SimpleDB は、任意のインターネット開発ツールキットと協調するよう設計された簡単な標準ベースの REST ウェブサービスインターフェイスを提供しています。新しいサービスインターフェイスを簡単に追加でき、お客様がそのうちにカスタム機能レイヤーを追加できるよう、運用は意図的に簡単にされています。詳細については、こちらをご覧ください。
Q: データはどれほど安全ですか?
Amazon SimpleDB は、ユーザー認証のため証明済みの暗号化方法を使用しています。お客様のデータはお客様のみが利用できます。特別なセキュリティを望む場合、Amazon SimpleDB に格納する前にデータを暗号化することができます。データの暗号化を選択した場合、SimpleDB お客様が格納したストリングに対して直接クエリを行い、お客様のために復号を行わないことに注意する必要があります。
Q: Amazon SimpleDB は、AWS Identity and Access Management と統合できますか?
はい。AWS Identity and Access Management の統合を通じて、SimpleDB の使用をサインアップした AWS アカウントは、複数のユーザーを作成し、親アカウントが保有する各種の SimpleDB ドメインにアクセスする SimpleDB API レベルのユーザー権限を個人ユーザーに割り当てることができます。
Q: AWS Identity and Access Management(IAM)の統合で解決できるのはどのようなカスタマーシナリオですか?
AWS Identity and Access Management(IAM)の統合を通じて、Amazon SimpleDB は、次のようなよくあるシナリオに対処できます: 適切な許可を持つ組織内外のドメインを安全に共有。
- 読み取り専用ドメイン、読み取り/書き込みドメイン、書き込み専用ドメイン。
- SimpleDB API レベルのユーザー権限。
- SimpleDB へのアクセスを IP アドレスのレンジからのみに制限。
- SimpleDB へのアクセスを日付/時刻間に制限。
Q: AWS Identity and Access Management(IAM)を Amazon SimpleDB でどのように利用できますか?
SimpleDB のアクセス権限は、AWS Identity and Access Management(IAM)を利用して有効にできます。この機能で使用する SimpleDB の API はありません。例えば、 AWS Identity and Access Management API CreateUser を使用して、必要なアクセスキーを持つユーザーを作成できます。 次に、必要な権限と条件を持つ AWS ポリシーを作成し、このポリシーを AWS Identity and Access Management PutPolicy API を使用してユーザーに関連付けます。このポリシーは、ユーザーが特権レベルの権限を所有していることを保証します。ユーザーは、自分のキーを使って SimpleDB を呼び出し、AWS Accounts のリソースにアクセスできます。SimpleDB がこの呼び出しを受信すると、AWS Identity and Access Management サービスに関連するポリシーを受け取り、ユーザーの権限に従って承認または拒否します。
Q: AWS Identity and Access Management を米国以外の組織との SimpleDB ドメインの共有に使用できますか?
直接はできません。SimpleDB は、単一の AWS アカウント内でのみ共有できます。ただし、アクセスキーを持つユーザーを作成し、外部のパートナーや組織と共有はできます。
Q: AWS Identity and Access Management に関する詳しい情報はどこで得られますか?
詳細については、AWS Identity and Access Management の製品ページをご覧ください。
Q: Amazon SimpleDB の信頼性はどの程度ですか?
強力で一貫した性能を提供するため、サービスは Amazon の高可用性データセンター内で実行されます。データ紛失またはデータが利用不能になることを防止するため、お客様の完全にインデクシングされたデータは複数のサーバーとデータセンターに冗長性をもって格納されます。この信頼性は、すべての Amazon SimpleDB リージョンで一貫しています。
Q: 私のアプリケーションでトラフィックが突如急上昇するとどうなりますか?
Amazon SimpleDB は、基礎から任意のインターネット アプリケーションのトラフィックを処理するために設計されました。従量制の料金設定と無制限の容量により、負荷上昇によってコストが変わることはなく、サービスが干渉を受けることもありません。Amazon SimpleDB の規模により負荷を均一に分散できるので、トラフィックの急上昇と急降下により個別アプリケーションは影響を受けません。
Q: 私は米国に在住していませんが、Amazon SimpleDB を使用できますか?
誰でも Amazon SimpleDB を使用できます。Amazon SimpleDB でデータを格納するリージョンを決定するだけでOKです。
Q: 料金は税込み価格ですか?
別途記載がない限り、表示される料金には VAT、売上税、その他取引に対して適用される一切の税金等および関税は含まれません。日本の居住者であるお客様が東京リージョンをご利用になった場合には、料金とあわせて別途消費税をご請求させて頂きます。詳細